デスクで作業をしているとき、ノートパソコンのACアダプターをつなぎっぱなしにしている方は多いですよね。私も家で作業をするときは、バッテリー切れが不安でついつい電源に繋いだままにしてしまいます。でも、ふとした時にこれってバッテリーの寿命を縮めていないかな?とか電気代が無駄にかかっているかもと不安になることはありませんか。
特に最近は、ノートパソコンのACアダプターをつなぎっぱなしにすることで、バッテリーが膨張したり火災の原因になったりするという話も聞くので、ちょっと心配になりますよね。
実は、現代のノートパソコンは昔に比べて進化していて、富士通やDELL、HP、レノボといった主要メーカーもそれぞれ独自の管理ソフトを用意しています。それらを上手く使って80パーセント程度の充電量に制限して運用すれば、つなぎっぱなしによるデメリットを最小限に抑えることができるんです。
この記事では、私が実際に調べて試してみた結果をもとに、バッテリーを長持ちさせるコツや安全な使い方について分かりやすくお伝えします。これを知っておけば、もう電源を抜くタイミングで迷う必要はなくなりますよ。
- バッテリーが劣化する本当の原因と保存劣化の仕組みがわかります
- メーカー別の管理ソフトを使ったバッテリー寿命の延ばし方を理解できます
- 火災リスクを避けるための日頃のメンテナンス方法が身につきます
- つなぎっぱなしと電気代の関係や長期保管時の注意点が整理できます
ノートパソコンACアダプターつなぎっぱなしの影響

ノートパソコンを常に電源に繋いで使うことは、実はメリットとデメリットが隣り合わせの状態です。ここでは、内部でどのようなことが起きているのか、バッテリーの寿命や性能に与える影響について私の視点で解説しますね。
バッテリーの寿命を左右する保存劣化の仕組み
「つなぎっぱなし=寿命が短くなる」と言われる最大の理由は、「保存劣化」という現象にあります。現在、ほとんどのノートパソコンに使われているのはリチウムイオンバッテリーですが、これには「サイクル劣化」と「保存劣化」の2種類があるんです。サイクル劣化は充放電を繰り返すことで消耗していくものですが、つなぎっぱなしの状態で問題になるのは後者の保存劣化なんですね。
保存劣化というのは、バッテリーを使っていなくても、その時の「充電状態(SoC)」や「温度」によって化学的に劣化が進んでしまう現象を指します。
特に満充電、つまり100%の状態で電源に繋ぎ続けると、バッテリー内部では常に高い電圧がかかり続け、電極に強いストレスを与えてしまいます。これが原因で、電気を蓄えるための化学物質が少しずつ変質してしまい、結果として最大容量が減っていくわけです。
なぜ100%の状態が「ストレス」になるのか
イメージとしては、お腹がパンパンにはち切れそうなほど食べた状態で、さらに無理やり食べ物を流し込まれ続けているような感じです。リチウムイオンが正極と負極の間を行き来するのが電池の仕組みですが、満充電の状態はイオンが片側にギュウギュウに押し込まれている状態なんですね。
この高いエネルギー状態を維持しようとすると、どうしても内部で副反応が起きてしまい、バッテリーの健康を損ねてしまいます。私も昔は「いつでも外に持ち出せるように100%にしておかなきゃ!」と思っていましたが、実はそれがバッテリーをいじめていたんだなと反省しています。
注意:100%での放置は劣化を早める
常に100%の状態を維持していると、50%程度で維持している場合に比べて劣化のスピードが格段に早まるというデータもあります。据え置きで使う場合でも、バッテリーをいたわるなら、常に満タンという状態は避けたほうが無難かもしれません。
さらに、この保存劣化は温度が高いほど加速します。ノートパソコン内部はCPUやGPUの発熱があるため、どうしても熱がこもりやすいですよね。
高い電圧(100%充電)と高い温度が組み合わさる「つなぎっぱなし」の環境は、バッテリーにとって最も過酷な場所と言っても過言ではありません。「つなぎっぱなし」という言葉の裏には、こうした目に見えない化学的な消耗が隠れていることを知っておくだけでも、使い方が変わってくるかなと思います。
80%充電制限でリチウムイオン電池の劣化を抑える
最近のノートパソコンには、この保存劣化を防ぐための素晴らしい機能が備わっています。それが「充電しきい値の設定(充電制限機能)」です。例えば、充電を80%や50%で止めるように設定しておくだけで、バッテリーにかかるストレスを劇的に減らすことができるんです。これこそが、現代のつなぎっぱなし運用における救世主だと言えますね。
なぜ80%が推奨されるかというと、リチウムイオンバッテリーの特性上、80%を超えたあたりから一気に電圧が上がり、負荷が強くなるからです。この「一番しんどい領域」に足を踏み入れないように制限をかけることで、バッテリーの寿命を2倍、あるいはそれ以上に延ばせる可能性があると言われています。
専門的な研究データによれば、フル充電(4.2V付近)を避けて少し電圧を下げて運用するだけで、1,000サイクル以上の使用に耐えられるという報告もあるくらいです。
メーカーが推奨する具体的な設定値
多くのメーカーが「いたわり充電」や「バッテリー保護モード」といった名前でこの機能を提供していますが、据え置きで使うなら50%〜80%の間で設定するのが一般的です。私も自分のPCでは80%制限をかけていますが、急に会議やカフェへ持ち出すことになっても80%あれば1〜2時間は余裕で持ちますし、普段の劣化も抑えられているので、「つなぎっぱなし」による精神的な安心感と、バッテリーの健康状態を両立できる最高の解決策だと感じています。
運用のアドバイス:
基本は80%に設定しておき、旅行や長時間の移動が分かっている前日だけ設定を解除して100%まで充電する、という使い分けが最も合理的ですよ。最近のソフトはワンクリックで切り替えられるので、手間もそれほどかかりません。
また、この機能を使うことで、つなぎっぱなしでも「充電しては少し減り、また充電する」という細かいサイクルを繰り返す「マイクロサイクル劣化」も防ぐことができます。
賢い制御ソフトは、設定した数値に達すると物理的に充電回路を切り離し、ACアダプターからの電力を直接PCの駆動に回してくれます。このバイパス状態を作ることが、バッテリーを長生きさせる秘訣なんですね。
熱によるダメージを回避する高負荷時の運用方法

バッテリーにとって「高い電圧」と同じくらい天敵なのが「熱」です。特に動画編集や最新のゲーム、Zoomなどのビデオ会議を長時間行いながらACアダプターをつなぎっぱなしにするのは、バッテリーにとってかなりハードな状況と言えます。PCが「熱いな」と感じるとき、内部のバッテリーも一緒に熱せられているからです。
化学の法則として、温度が10℃上がると化学反応の速度が約2倍になるというものがありますが、これはバッテリーの劣化にも当てはまります。通常の使用温度が25℃だとして、PC内部が35℃、45℃と上がっていくたびに、バッテリーが本来持っている寿命がどんどん削られていくイメージです。
特に夏場の締め切った部屋での作業や、膝の上に乗せて底面を塞いでしまう使い方は、熱がこもって最悪のコンディションを作り出してしまいます。
高負荷作業時の具体的な熱対策
私は、負荷のかかる作業をするときは必ず以下の工夫をしています。これだけでバッテリーの温度上昇をかなり抑えられるはずですよ。
- ノートパソコンスタンドを使い、底面に隙間を作って空気を通す
- 夏場はエアコンの風が当たる場所で作業する
- キーボードの上にカバーをかけている場合は、熱がこもりやすいので外す
また、ACアダプターを繋いでいると、アダプター自体からも熱が発生しますよね。アダプターがPC本体の近くにあると、その熱が伝わってしまうこともあるので、少し離して配置するのも地味に効果的です。
「熱を逃がす=バッテリーを救う」と考えて、冷却には気を配ってあげたいですね。なお、理想的な動作温度は10℃〜30℃程度とされており、特に35℃を超える環境での「100%つなぎっぱなし」は避けるように各メーカーも注意を促しています。
ゲーミングPCの性能を引き出すバイパス駆動
一方で、ACアダプターをつなぎっぱなしにすることには「性能面」での大きなメリットもあります。多くのノートパソコン、特にパワーが必要なゲーミングPCやクリエイター向けモデルは、電源に繋ぐことで初めて本来のパワーを発揮できるように設計されているんです。
バッテリー駆動のままだと、実は本来の性能の50%〜70%程度に制限(スロットリング)されていることが多いんですよ。
これは、バッテリーが一度に供給できる電力(放電レート)には限界があるためです。無理に高い電力を引き出そうとするとバッテリーが急激に熱を持ってしまうため、システム側が安全のためにCPUやGPUのクロック周波数を下げてしまうんですね。
しかし、ACアダプターを繋げば、壁のコンセントから安定して大電力を供給できるため、このリミッターが解除されます。これが、電源を繋いだ瞬間に画面が明るくなったり、ゲームの動きが滑らかになったりする理由です。
バイパス駆動のメカニズムとは
現代のPCの多くは、ACアダプターからの電力を「バッテリーへの充電」と「システムへの供給」に切り分けるインテリジェントな回路を持っています。
電源に繋いでいる間は、電力はバッテリーを素通り(バイパス)してマザーボードに直接送られるため、バッテリー自体は「お休み」の状態になれるんです。これにより、充放電の回数をカウントせずに済むため、むしろ「ちょこちょこ抜いて使う」よりもバッテリーに優しい側面もあるんですよ。
パフォーマンス重視なら繋ぎっぱなしでOK!
重い作業をするときに「バッテリーに悪いから抜こう」と考える必要はありません。むしろ抜いてしまうとPCが本気を出せなくなります。大切なのは、繋ぎながら「充電制限機能」を併用して、バッテリーを100%にしないこと。これが性能と寿命を両立するプロの技です。
バッテリーの膨張を招く満充電放置の危険性

つなぎっぱなしで最も注意が必要なのが、バッテリーの膨張というトラブルです。長期間、高い電圧(100%充電)と熱の蓄積が繰り返されると、リチウムイオン電池内部の電解液が分解され、ガスが発生します。このガスがバッテリーのパック内に溜まってしまい、お餅のようにプクッと膨らんでしまうんですね。これが「バッテリーが膨らむ」原因の正体です。
私も以前、何年も電源に繋ぎっぱなしにしていたサブ機がある日ガタガタ揺れるので裏を見てみたら、底面パネルが盛り上がっていて驚愕したことがあります。
この膨張は単に見た目が悪いだけではありません。膨らんだバッテリーが内側から圧力をかけることで、精密なマザーボードを曲げてしまったり、キーボードが反応しなくなったり、最悪の場合は液晶ディスプレイを突き破って割ってしまうこともあります。こうなると修理代も高額になってしまいますよね。
もし膨張に気づいたらどうすべきか
バッテリーの膨張に気づいたら、絶対に放置してはいけません。ガスが溜まっている状態のバッテリーは非常に不安定で、外部からの衝撃やさらなる発熱によって、内部ショートから発火・爆発に至るリスクがゼロではないからです。
また、膨らんだからといって自分で針を刺してガスを抜こうとするのは、絶対に、絶対にやめてください!空気に触れた瞬間に激しく燃え上がる危険があります。
膨張発見時のチェックリスト:
1. すぐに電源を切る(ACアダプターも抜く)
2. メーカーのサポート窓口に「バッテリーが膨張している」と連絡する
3. 火の気のない、風通しの良い安全な場所にPCを置く
4. 燃えやすいものを近くに置かない
安全のためにも、PSEマークのある純正品のアダプターを必ず使用し、異常を感じたらすぐに使用を中止することが、自分自身の安全と大切なPCを守ることに直結します。定期的にPCの隙間やキーボードの浮きがないか、チェックする習慣を持ちたいですね。
ノートパソコンACアダプターつなぎっぱなしの注意点

電源に繋ぎっぱなしにするなら、バッテリーのことだけでなく「安全面」や「コスト」についても理解を深めておきましょう。知っているだけでトラブルを未然に防ぎ、賢く節約できるポイントがたくさんあります。
トラッキング現象を防ぐプラグの清掃と火災対策
ACアダプターをコンセントに刺しっぱなしにしていると、プラグの刃の間に少しずつ埃が溜まっていきます。この溜まった埃が部屋の湿気を吸い込むことで、プラグの両極間で微弱な電流が流れ出し、火花が散って発火する、いわゆる「トラッキング現象」が発生する危険があります。
これはつなぎっぱなし運用をする上で、バッテリー劣化以上に気をつけなければならない命に関わるリスクです。
特にノートパソコンの電源アダプターは、デスクの裏や家具の隙間など、掃除が行き届かない場所に配置されがちですよね。暗くて埃っぽい場所は、トラッキング現象が最も起きやすい条件が揃っています。
さらに、最近の高出力なアダプターはそれ自体が熱を持つため、周囲の埃を乾燥させて発火しやすい状態にしてしまうこともあります。消防庁のデータでも、コンセント周りからの出火は毎年一定数報告されており、その多くがこうした「放置されたプラグ」によるものなんですね。
火災を防ぐためのメンテナンス習慣
これを防ぐためには、物理的な清掃が一番の特効薬です。最低でも半年に一度は大掃除のつもりで、すべてのACアダプターを一度コンセントから抜き、乾いた布やエアーダスターでプラグの付け根を綺麗にしてあげましょう。これだけで火災リスクは激減します。
安全を高める便利グッズ:
プラグの根元に「絶縁キャップ」がついているタイプのアダプターを選んだり、後付けのトラッキング防止カバーを装着するのも非常に有効です。また、埃が入りにくい構造のシャッター付き電源タップを使うのも賢い選択ですよ。
また、ACアダプターのコードをきつく束ねたり、上に重い家具を乗せたりするのもNGです。断線(中の線が切れること)が起きると、そこから異常発熱して火災になることがあります。つなぎっぱなしにするからこそ、その「通り道」の安全には徹底的にこだわっていきましょう。(参照:独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)『配線器具による火災』)
待機電力による電気代のコストと節電の有効性
「ACアダプターをコンセントに繋いだままにすると、電気代がもったいない気がする……」という方も多いでしょう。確かに、PCを使っていない時でもアダプターがコンセントに刺さっていれば、微弱な「待機電力」を消費し続けます。でも、実際のところいくらくらいかかるのか、計算してみたことはありますか?
結論から言うと、現代のノートパソコンの待機電力は非常に優秀で、アダプターを刺したままPCの電源を切っている状態だと、1時間あたり0.1〜0.5W程度であることが多いです。
これを1ヶ月(30日間)つなぎっぱなしにしたとしても、電気代に換算するとわずか数円から20円程度です。液晶モニターなどをセットで使っていても、月間100円を超えることは稀でしょう。家計を圧迫するほどの金額ではないというのが、正直なところですね。
賢い節電と手間のバランス
もちろん、チリも積もれば山となりますし、社会全体でのエネルギー削減という視点は大切です。でも、節約のために毎日何度もプラグを抜き差しするのは、実はあまりおすすめしません。なぜなら、プラグの抜き差しを繰り返すと端子が摩耗して接触不良の原因になりますし、何よりユーザーの手間(コスト)がかかりすぎてしまうからです。
そこでおすすめしたいのが、「個別にスイッチが付いた電源タップ」の活用です。これならプラグを抜かなくても、カチッとスイッチを切るだけで待機電力をゼロにできます。
寝る前や外出前に一括でオフにする習慣をつければ、手間を最小限に抑えつつ、年間で数百円程度の節約にはなりますよ。家中の家電を合わせれば、数千円単位の差になることもあるので、試してみる価値はあるかなと思います。
| 状態 | 推定電力 | 月額電気代の目安 | おすすめの運用 |
|---|---|---|---|
| ACアダプターのみ(PC接続なし) | 0.1W以下 | 約2〜3円 | 基本はそのままでもOK |
| シャットダウン中のつなぎっぱなし | 0.5W前後 | 約10〜15円 | 数日使わないならスイッチOFF |
| スリープ状態でのつなぎっぱなし | 1.0W〜2.0W | 約30〜50円 | 毎日使うならそのままで便利 |
経済的な節約効果は限定的かもしれませんが、「使っていないエネルギーをカットする」という意識は、環境への配慮としてもとても素敵なことですよね。金銭的なメリットだけでなく、こうした社会的な意義も感じつつ、自分にストレスのない範囲で節電を楽しんでみるのが、長続きする秘訣かなと私は考えています。
過放電を避けて長持ちさせる長期保管のコツ

「つなぎっぱなしは良くないから、しばらく使わない時はバッテリーを使い切っておこう!」と考えて、0%の状態で放置してしまうのは、実はバッテリーにとって「致命傷」になりかねない最も危険な行為なんです。これは「過放電」と呼ばれる状態で、リチウムイオンバッテリーが最も恐れる現象の一つなんですね。
リチウムイオンバッテリーは、PCの電源が切れていても、内部の回路を維持するためにほんの少しずつ電気を消費(自己放電)しています。0%の状態で放置すると、この自己放電によって電圧が安全基準以下まで下がりすぎてしまい、バッテリー内部の化学構造が壊れてしまうんです。
こうなると、次にACアダプターを繋いでも「充電が全く始まらない」という悲しい結末を招くことになります。私も一度、昔使っていたPCを数ヶ月放置して動かなくしてしまったことがあり、あの時のショックは今でも忘れられません。
長期保管時の「黄金の50%」ルール
では、1ヶ月以上の長期出張や旅行、あるいはサブ機としてしばらく眠らせておく場合はどうすればいいのでしょうか。正解は、「バッテリー残量を50%前後に調整してから電源を切り、ACアダプターを抜く」ことです。これがバッテリーにとって最も化学的に安定し、ストレスが少ない「黄金の状態」と言われています。
なぜ100%でも0%でもなく「50%」なの?
100%だと先ほどお話しした「保存劣化(高電圧によるストレス)」が起きますし、0%だと「過放電」のリスクがあります。ちょうど半分くらいの50%なら、どちらの危険も避けつつ、数ヶ月の自己放電にも耐えられる余裕があるからなんです。まさに「中庸」の精神ですね。
さらに、保管場所にも気を配ってあげましょう。押し入れの奥などの湿気が多い場所や、夏場の車内のような高温になる場所は厳禁です。直射日光が当たらない、風通しの良い涼しい場所が理想的ですね。
また、半年以上にわたって保管する場合は、半年に一度は電源を入れて残量を確認し、再度50%程度まで充電し直してあげると、バッテリーの寿命を驚くほど延ばすことができますよ。ちょっと手間はかかりますが、大切な相棒を守るための「定期検診」だと思って、ぜひ試してみてください。
残量表示のズレを直すキャリブレーションの重要性
ノートパソコンをずっとACアダプターに繋ぎっぱなしで使っていると、ある日突然「さっきまで100%だったのに、アダプターを抜いたら急に30%まで落ちた!」なんて経験はありませんか?これはバッテリーそのものが急に壊れたわけではなく、PCが認識している「デジタルな残量」と、実際のバッテリー内部の「化学的な残量」にズレが生じている可能性が高いんです。
このズレを修正する作業を「キャリブレーション(バッテリーのリフレッシュ)」と呼びます。
バッテリーの中には「BMS(バッテリーマネジメントシステム)」という賢い基板が入っていて、常に電気の流れを監視しているのですが、つなぎっぱなしだと「空の状態」や「満タンの状態」を長期間経験しないため、基準点がわからなくなって迷子になってしまうんですね。人間でいうところの、ずっと同じ姿勢でいて感覚が麻痺してしまうような状態に近いかもしれません。
キャリブレーションの具体的な手順
このズレを直すには、BMSに「ここが満タンで、ここが空だよ」と再学習させてあげる必要があります。難しい機械は必要なく、以下の手順で誰でも自宅で簡単に行えますよ。
- まずはACアダプターを繋いで、100%までフル充電する。
- そのまま1〜2時間、電源を繋いだままにして電圧を安定させる。
- ACアダプターを抜き、バッテリーだけでPCを使い続ける(YouTubeの動画を流しっぱなしにするのが楽です)。
- 残量が5%程度になるか、強制的にシャットダウンされるまで使い切る。
- そのまま数時間(3〜5時間程度)放置して、バッテリーをしっかり休ませる。
- 再度、ACアダプターを繋いで、一気に100%までフル充電する。
この一連の流れを行うことで、BMSのメモリがリセットされ、正確な残量が表示されるようになります。頻繁にやる必要はありませんが、3ヶ月から半年に一度くらいのペースで行うのが理想的です。
表示が正確になれば、「外で作業中に突然電源が落ちる」という恐怖からも解放されますし、PCの買い替え時期も正しく判断できるようになります。もし自分のPCの挙動が少し怪しいなと感じたら、今週末にでも試してみてくださいね。
メーカー別ソフトで設定するバッテリー管理の基本
ここまでバッテリーのケアについてお話ししてきましたが、「いちいち手動で残量をチェックするのは面倒!」というのが本音ですよね。安心してください。今のノートパソコンには、メーカーが用意した「バッテリー寿命を延ばすための専用ソフト」が最初から入っていることが多いんです。これを使わない手はありません!
主要メーカー各社は、ACアダプターをつなぎっぱなしにするユーザーが多いことを想定して、充電をあえて80%や50%で止める機能をユーティリティソフトの中に組み込んでいます。
この設定を一度オンにするだけで、あとはPCが勝手にバッテリーをいたわってくれるようになるんです。私が使っているレノボのPCでも、この設定のおかげで数年経ってもバッテリーのヘタリを感じることなく使えていますよ。
主要メーカーのソフト名と設定のポイント
| メーカー | ソフト名 | 主な設定項目・機能 |
|---|---|---|
| 富士通 | バッテリーユーティリティ | 「80%充電モード」に設定することで、寿命を約1.5倍に延ばせます。 |
| DELL | Dell Power Manager | 「主にAC使用」モードを選択すると、AC接続時の劣化を抑える制御に切り替わります。 |
| レノボ | Lenovo Vantage | 「節約モード」をオンにすると、充電が55%〜60%に制限され、保存劣化を徹底ガードします。 |
| HP | HP Command Center 等 | 「Battery Health Manager」にて、使用状況に合わせた自動最適化が可能です。 |
| NEC | バッテリーリフレッシュ&診断ツール | 80%充電の設定に加え、カレンダーと連携して外出前に満充電にする機能もあります。 |
設定方法は簡単で、Windowsのスタートメニューから上記のソフト名を検索して起動し、「電源」や「バッテリー」という項目を探すだけです。もしソフトが見つからない場合は、メーカーのサポートサイトから最新版をダウンロードできるはずです。
正確な操作手順や対応機種については、必ず公式サイトのヘルプを確認してくださいね。こうしたツールを賢く使いこなすことで、「つなぎっぱなし」の利便性はそのままに、バッテリーの寿命を最大化することが可能になります。ぜひ一度、自分のPCの設定をチェックしてみてください!
ノートパソコンACアダプターつなぎっぱなしの最適解

さて、長々とお話ししてきましたが、最終的なノートパソコンACアダプターつなぎっぱなしの最適解についてまとめますね。結局のところ、現代のPCライフにおいて「絶対に抜かなければならない」というルールはありません。むしろ、無理に抜き差ししてバッテリー駆動を繰り返すよりも、電源を繋いだまま適切に管理する方が、PC本来の性能も発揮できて快適なんです。
大切なのは、「100%という高い電圧」と「PC内部の熱」からバッテリーを遠ざけてあげることです。これさえ守れば、つなぎっぱなし運用は決して怖いものではありません。
私自身、家では常にACアダプターを繋いでいますが、メーカーの管理ソフトで充電制限をかけ、定期的にプラグの掃除をすることで、トラブルなく快適に過ごせています。この「ちょっとした工夫」の積み重ねが、数年後のPCの健康状態に大きな差を生むことになるんですね。
賢いユーザーになるための3つのステップ
これからノートパソコンを運用していく上で、以下の3つのステップを意識してみてください。これが、私たちが今できる最も合理的で安全な方法です。
- ステップ1:管理ソフトを使って充電上限を80%以下に設定する。
- ステップ2:通気性の良いスタンドを使い、熱がこもらない環境を作る。
- ステップ3:半年に一度はコンセント周りの掃除と、バッテリーのキャリブレーションを行う。
ノートパソコンは高価な買い物ですし、中には大切なデータや思い出がたくさん詰まっています。バッテリーをいたわることは、そのPCと長く付き合っていくための「愛情表現」のようなものかもしれませんね。
もし、この記事を読んで「自分のPCはどうかな?」と気になった方は、ぜひ今日からどれか一つでも実践してみてください。少しの意識で、あなたの相棒はもっと長生きしてくれるはずです。
最後になりますが、バッテリーの寿命や劣化具合は、使い方や環境によって本当に千差万別です。「これで100%安心!」と言い切ることは難しいですが、今回ご紹介した方法が、あなたの不安を少しでも解消するヒントになれば嬉しいです。
具体的な設定やトラブルへの対応で迷った時は、遠慮なくメーカーの公式サイトやサポート窓口、またはPCショップの専門スタッフさんに相談してみてくださいね。安全で快適なPCライフを、一緒に楽しんでいきましょう!
まとめ:これだけはやっておこう!
1. メーカーの管理ソフトで「80%充電制限」をオンにして保存劣化を防ぐ。
2. プラグ周りの埃は半年に一度掃除して、恐ろしいトラッキング火災を未然に防ぐ。
3. 数日間使わないときはアダプターを抜き、50%程度の残量で涼しい場所に保管する。

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